5/7 RAG FAIRの音楽室7

7回目!収録曲ダービー5連複の方、おめでとうございます!

 

前説、確かにかとちは「こうするしかなかった」よなあ。図らずも作詞・作曲引地洋輔&荒井健一の新曲……あれこのコンビ、だいぶ珍しくない……?

 

ボカロ

一応RAG FAIRとしてのグループ最新曲。本当にちょうど5年前の今頃、本多劇場の公演テーマ曲でもあって。この曲を「知らない」人たちがいるのが、本当に感慨深い1曲。作詞・作曲はリーダー、編曲は光田さんですね。CDイラストは音楽室ロゴを描いてくださった方*1です!いつもありがとうございます!

それぞれの聞かせ所は確かに一瞬ずつあるんだけど、これが「見せ場」じゃないのが、つくづく15年分が詰まってる曲だなと。3,2,1,Go!をやるかとちとか、秒速340mで進む健ちゃんとかとか。中田さん&としΩ君もすっかりおなじみになっていてありがたいですね。

 

オープニングトーク。としΩ君は本当によく笑うので、聞いていて楽しい。中田さんともども、今回もサポートありがとうございます!

 

きてよパーマン(カバー)

秒速340mの次は時速119km! よくここにハマった!

原曲を知ってるとイントロから笑っちゃうお洒落アレンジ。これも光田さんのアレンジでしたね。中田さん&としΩ君コンビがめちゃくちゃ働いてる。イントロのコーラス×リズムのやりとりが好きです。リードを取るのはパーマの礼央さん、そして"ちょうど4人"。そういえばリーダーによく似た猿田さんがいましたね。

この曲、08'夏の"カバーばっか"ライブ*2のレパートリーですね。ああいうの、また見られないかなあ。

 

君でなければ

礼央さんがピアノへ、健ちゃんがリードへ。健ちゃんの声質が財津さんのに近いのかな。どなたかが実況で「(このバージョンだと)『woman』の前日譚」って言ってて、すごく納得した。リードを取る人それぞれで、本当にすごく強くそれぞれの世界が出てくる曲だと思う。

健ちゃんが歌う"君"を、健ちゃんが歌っているのを見ている我々は全くわからないわけで。自分の知ってる人が、知らない人宛ての知らない感情を吐露されるとき特有のつらさがずっと滲む。きっと自分と接している時とは表情も態度も無意識のうちに違うだろう、そんな尖った欠片を呑みこんだままで話を聞き続けるあのつらさ。「私」じゃだめだけど、「私」だからいいんだろうな、と思うしかないつらさ。「変わらぬ想い」があるんだろうな、って思ってしまうつらさ。そして、それらのすべてが混じりあうつらさ。

礼央さんのピアノ、本人も語ってらしたけど、自然な感じが出るようになりましたよね。感情にそっと寄り添うような、肉付けしていくような感じがとてもいいです。

そうか、「最終電車」に「きっと君は来ない」んだ、だからあそこのコーラス、って、ようやく今更気づいたり。

 

実験室

RAG FAIRの、実験室ー!!」ここからアカペラ研究室の細井涼介さん(ほそりょーさん)合流です。よろしくお願いします!

人型ボカロはイラストも投影もまあまあ見慣れてるけど、まさかのスピーカー型で笑っちゃった。「明らかにあいつだな!?」スピーカーもちゃんとYAMAHA

そして急に試されることになる我々。と、健ちゃんのコーラス愛。礼央「山ちゃんはピッチ正確?」細井「完璧ですね」これわからなかったらどうしよう、ほんとにどうしよう……

 

tea time lover

イントロで転調したかと思ったのはアレンジ違いのせい*3ですね。多分いつ健ちゃんが入れ替わってもいいような調整をしてるのか、音の出方がちょっと違う。

ついつい健ちゃん/山ちゃんの声を気にしがちだけど、これ、他のパートがきちんと仕事をしてないと成り立たない実験で。すっきりとしたコーラスに載る礼央さんのリード、コーラスが切り替わる中で変わらずリズムを刻む中田さんのベースととしΩ君のボイパ、健ちゃん/山ちゃんの上と下に積むかとちとリーダー。ボカロがコーラスの1声として入ってくる分、音とリズムのキープラインもすごくシビアで、それをポップに聞かせる/見せるということをやる難易度の高さたるや。

カラオケでRAG FAIR曲を歌ったことある人あるあるの、「よくわからない打ち込みコーラスをバックにリードを歌う」現象の発展形にイメージが近いと思うんだけど、あれとは違って、細井さんサイドもRAG FAIRサイドも互いに寄せ合ったり、譲りあったりするところができるのがいいなあと思ったり。

ボカロが前に出てくる間奏部分、コーラスとボカロのバランスがすごくいい。ラブフリのCメロのようなスリリングな要素も持ちつつ、きちんとどちらの声も立っているのがお洒落。こういう共存の仕方は初めて見ました。

 

礼央「結果発表ー!!」

健ちゃんと山ちゃんの切り替わり、ちゃんと気づけてホッとしました。この曲のサビ前までのコーラス、曲の進行につれて音数が増えていくコーラスなので、徐々に違和感が大きくなっていく感じ。"Fallin' Love With You"みたいな、長めのフレーズを聞くと聞き分けやすいと思います。ここ、日本語ボカロ*4だからかもしれないんだけど、英語ボカロだとそれはそれで別の違和感があるんだろうな。で、多分、音源とは違うこっちのアレンジの方が、ボカロと入れ替わったりするときに違和感がないのかな。そして融通が利かないことでボカロ疑惑をかけられるかとち。あんな広い音域出るボカロいませんって。

 

白い天使が降りてくる

最後にボカロともう1曲。イントロからボカロがすんごい鳴ってる。下手したらRAG FAIRでやるの10年くらいぶりな気がするけど、まさか新緑ゆかしい季節に聞くとは考えもしなかった。リーダーのAメロ、礼央さんのBメロがほんとうに久しぶり!嬉しい!

子音の響き的に、多分さっきと使ってるボカロのタイプが違いそう。tea time loverのデモのバックに近い作り方してるんじゃないかな。男女も日本語英語もかなり混合させて、軽やかに賑々しいバック。と思ったら、かなり細かい字ハモを取ってたりしてる。細井さんご自身がこの曲をすごく聞きこまないとできない打ち込み方ですね。すごいなあ。

なんだろうね、デビューしてからしばらくは、楽器を入れる入れないで1曲ごとにすごい内も外も揉みあってた印象があるんだけど、ボカロを入れてみよっか、ってすんなり入れて歌えるところまで来たんだなあっていう事実が不思議……不思議というかなんというか、いい意味で現実味がない。

ジャンルとしてのボカロ(・ニコ動)って、カウンターカルチャーの面もあるからすごく排他的だったんですよ。ゲスト聞いた時からそれはもうヒヤヒヤしてて、なんでそんな展開によっては大やけどしそうなものを呼んできた、でも表立っていうことでもないし、RAG FAIR好きな人ってそういう文脈知ってる人少ないし、みたいな感じで、ずっとひとりでやきもきしてて。もちろんボカロとアカペラ、それぞれの音楽ジャンルのバックボーンも全然違うわけだし。

いい意味でそういうことを全然知らない人たちの音の合わせ方だな、というのが素直な感想です。ボカロで音程をキープするんじゃなくて、アカペラでキープした音程のバックにボカロがいる音作り。それでいて、「立つコーラス」「混ざるコーラス」の2種類がきちんとある聞かせ方。どれみふぁで信号機とセッションしたり、水飲み鳥でMFTやったりするのに近い感覚があったんじゃないかな。


「メリークリスマス!!」「また来年!!」ありがとうございました!

おまけなどなどは追記から。記事が常駐できるようになったのでうっかり長い。

 

  • 細井さん、ブログがはてなで、かつニコ動でも活動してらっしゃるからすごい同士の香りがする。しかもはてなで同じブログテンプレを使ってらっしゃるという……同士だ……すっげえ同士だ……
    (ブログ記事も拝読しました。私がtwitterで喋っていたこと*5と同じようなことを書いてらしたので、確実に一緒に美味しいお酒が呑める)
    BROAD6の"How High The Moon"のミックスも彼なので、改めて聞きに行くのもいいですよね。こちらも併せてありがとうございました!
  • 話題になってたブレス問題、健ちゃんの指摘は本当に的確で、ボカロジャンルに高BPM(速いテンポ)曲が多い理由のひとつに『ボカロはブレスをしなくていいから』というのがあって。ここら辺の話題、10年スパンで議論になっているネタなんですよ。速攻で突いてくるのはほんとうにさすが。
  • 「生き別れた兄弟」ネタ、おそらく歌ってたボカロの子の名前が"Ken"かと思うので、そこも偶然当たらずとも遠からず。
  • 16年当時、「"ボカロ"が配信された時、検索上位に食い込むためのアコギな商売してると思われたらどうしよう」とか思ってたのを思い出す。結局杞憂に終わりましたが。
    ……っていうか調べてきたら、それこそYAMAHAの登録商標じゃないですか……ちょっとリーダー……クレアラシルどころの騒ぎではないじゃないの……
  • ボカロ曲をRAGでやるなら『きょうもハレバレ』あたりが楽しいと思います。

 

 

さて、2ndシーズンが終わったので、ちょっと最近のお話を。

 

今年に入って、実況などなどで反応を頂けるようになりまして。嬉しいですね。周年企画のおかげかな。AJAAは外部の人間が過剰労働してるので、ちょっと休むといいと思います。RAG FAIR周りのtwitterって、近年色々デリケートなので……

ファンコミュニティとしての、いわゆる「専用アカウント」は、作りたてだと通知や検索結果に引っかからないので、お互いお気をつけを。あと、「ハッシュタグをつけて言うべきではないこと」はわきまえましょうね。実況中のアレな発言とか、配信の規約や諸注意に引っかかることとか。

感情の発露としての「円盤化」「配信」発言も、割となんかなあ、と思う身です。所属事務所もあるし、契約レーベルもあるし、コメントSNS特有の表現かもしれないし、何よりも本人たちの運営や進行を邪魔してしまう可能性があるし……*6

 

(私は本人たちのツイートに関しては、告知をきちんと追えるようにしてくれれば、あとは適度な節度をもってやってくれ、と思ってます。エゴサいいねのコンボを決めてこつこつ売れていかなきゃいけない立場じゃないんだし、おそらく色々あっただろうからtwitter未上陸のかとちを置いていくのは不憫だし)

 

前説の流れを見て、6人だと「起承転結」で進んでたのが、4人だと「序破急」になったのかなあ、とか。それがリアルタイムコメントで歓迎されているのを見て、コメントする層が入れ替わったなあ、と感じたり。

 

2ndシーズン、お疲れさまでした!また次回!

*1: ビアンコネロ古賀さんのお兄様

*2:周年ヒストリーには現時点で未掲載

*3:音源/アカペラスコアと違って、音程が近くてアカペラだとやりづらいonコードを削ってるバージョン。難しい方で音源もスコアもツアーもやりきっているという……

*4:厳密には『ボイスバンク』だけど、本記事内ではこういう書き方で

*5: https://twitter.com/orangecat_chun/status/1367107419273236481

*6: 商業作品に対して、勝手にアイディアや要望を送りつけるのはやめようね - Togetter